「第7話:発情と快楽」を収録。両親が離婚して1人暮らしをすることになった女子大生・六月一日すず(くさか・すず)。一人は気楽でいい、そんなふうにポジティブに考えるすず。大好きな小説家のイチジク先生に、心の中やSNSで話しかけたりしながら、やってみたかったことをたくさんやって楽しく生きていこうとする。でも、なぜかだんだんうまくご飯が食べられなくなり、寂しい気持ちが溜まってゆく。初めての一人。色んなコトをうまくやっていきたいのに、全然うまくいかない。そんな時、すずのことを気にかけてくれたのは、階下に住む大家さんの宮生九太(みやお・きゅうた)と小さな弟・十和だった。すずに何かを押しつけたりすることなく、ゆるやかに優しく見守ってくれる九太に、すずの心も段々ほぐれていって……。いじっぱりでさみしがりで頑張り屋な女子大生と、実はその正体はすずの憧れの小説家な大家さん(とその弟)が紡ぐ、優しく柔らかな再生のラブストーリー。