帰宅中、自宅近くで不審者に襲われてしまった雫を救ったのは香坂だった。今まで誰にも言えなかった言葉を口にする雫。「助けて」、その一言を。自宅が特定される危険性から帰宅も出来ず、頼る人もいない雫に香坂は自分のマンションに来るように言う。二人の自宅は目と鼻の先同士だったのだ。不審者に追われる恐怖から一転、香坂の優しい一面に安堵を覚える雫。もう大丈夫、とこわばった笑顔で言う雫に香坂は、これから毎日仕事が終わったら自分に電話するように、と言い出す。そして、二人は駅で待ち合わせ、一緒に電車に乗る――多くは語らない香坂の優しさに触れ、雫の心は次第にほぐれていくが…。 ※分冊版13〜16巻収録