舞台は古代ギリシャ。昼はリュケイオンで勉強、夜はアポロンの神殿での神事に従事するピティは驚きも出会いもない平凡は日々を送っていた。ところがある日、言い寄ってきたアポロンを拒絶したピティは神の怒りに触れてしまい、とんでもない呪いをかけられてしまう。その呪いのせいで、ピティは大惨事だけを予言する能力を身につけてしまうだが、彼女の予言は誰も信じてくれない。見捨てられ、誰を頼ればよいのか途方にくれるピティの前に、神々の王たるゼウスが現れる。ゼウスはピティにある任務を与えようと考えていた。ゼウスにはクサントスという婚外子がいるのだが、正妻ヘラが様々な不幸を引き起こし、クサントスを行く先々で苦しめていた。ピューティアの予言能力はクサントスを守れるのか? 未来は完全に闇の中だ。二人の冒険の旅はこうして始まった。 『セーブ・ミー・ピティ』は、「マンフラ」です。「マンフラ(Manfra)」とは、MangaとFranco-belge(フランス・ベルギーの)を組み合わせた造語。これまでフランス語圏の様々な出版社によって、多くの日本のマンガがフランス語に翻訳され、人気を博してきましたが、これが現地作家への刺激となり、フランス語圏の作家によるフランス語で描かれたマンガ風の作品が次々と生まれ、「マンフラ」は2005年ごろからバンド・デシネの中に生まれた新たなジャンルとして認識されるようになりました。※本作品は左開きです。(C)Elsa Brants/Comic Catapult