高校生の甲斐滋(かいしげる)は、美術商を営む父親と、その父がパトロンとして援助している画家・天音臣人(あまねおみと)の三人で、五年前から暮らしている。しかし、感受性の強い滋は、天音の存在に未だ馴染めないままでいた。ある日滋は、憧れていたバスケ部の先輩・梗(きょう)から突然、性的暴行を受けてしまう。ショックのあまり怯える滋は、慰める天音の包み込むよう優しさに触れ、激しく求め合ってしまう――。しかし、それまで通りに父親との交渉も持ち続ける天音に、言いようのない哀しみを感じた滋の心は、「俺の色に染まれ」と激しく迫る梗との間で揺れ動き始め――!? 著者渾身の本格BLロマンス長編、ついに登場!