【待望の合本版、登場!】誰もがうらやむほどの端正な顔立ち、筋肉質な肉体。そして頭脳明晰を揃え、名門大学に首席で合格した秀才・高倉秀一(たかくらしゅういち)。農業を営む実家は貧しいものの、秀一は住み込みで家庭教師として働き、教え子である香田財閥の御曹司・香田明人(こうだあきひと)にも懐かれていた。しかし、秀一は気づいていた。自分を見つめる明人の瞳の奥には、「欲情」が眠っていることを…そう、それは秀一自身の中にも眠る、熱を帯びた「欲情」だった。明人が自覚する前に秀一は家庭教師を辞めることを決意するが、明人の母に、実家への融資を条件に続けるよう説得されてしまう。ある雨が降る夜、秀一は自分が犯した過ちを思い出していた。自分が決して誰にも明かすことのできない、あの日のことを――。「私たちはともに同じ獣を飼っている… そうだろう?」秀一、そして明人の「欲情」は、果たしてどこに向かっていくのか!?