「私は君を喰べに来ました。<br />」突然現れた人魚の少女・汐莉は海辺の街に独り暮らす女子高生・比名子の手を取りそう優しく語りかける。<br />妖怪を惹きつける特別に美味しい血肉を持つ比名子を求め現れた彼女は、成熟し、最高の状態を迎えるまで比名子を守り、そして、すべてを喰らい尽くす。<br />遠からぬ未来の理不尽な死を突き付けられ、比名子の胸に渦巻く想いは――。<br />「このひとなら私を――…」