近代化が進む明治時代末期。<br />急速に変化していく日本の姿に、「日本人とは何か」という問いを募らせた官僚・柳田国男は、岩手県遠野地方に伝わる民話を書き留め、自費出版で世に送り出した。<br />そこには天狗や河童、座敷童子などの妖怪や死者の話、地元でまつられる神々の記録などが伝承のまま、格調高い文体で書き記された。<br />芥川龍之介や南方熊楠らにも影響を与え、日本民俗学の出発点となった名著を、読みやすくマンガ化。<br />