それでも、生きていくために。<br />虐待、父の死、3.11の被災と故郷の喪失、強烈な自己否定、うつ病……。<br />悩んで悩んで悩みまくった男が辿りついたのは、‘しんさい’をきっかけに溢れ出た、己の「膿み」を描くこと。<br />──誰からも必要とされず、社会にとって有益なものを何ひとつ生み出せない、非生産的な自分の存在が、とても情けなく許せなかった。<br />情けないという思いに、ボクは幾度となく涙を流した──(本文より)。<br />