大富豪のひとり娘として令嬢ルースは、何ひとつ不自由なく暮らしていた。<br />だが、パーティーで感じた灼けつくような視線――相手は、不愛想な年上の男性パット。<br />研究一筋の彼からは、他の人にはない予感がした。<br />人生を捧げるだけの大切なものをもっている彼ならきっと、私が心のどこかで感じている、満たされない’何か’を与えてくれる。<br />しかし、パットは冷たく意地悪な態度で子ども扱いしてくるかと思えば、次に会った時は優しく誘ってくる。<br />いったい何を考えているの…?