「兄さん寄っていってよォ!」 今日も女たちの媚びた声が響く――。<br />女は血縁だろうが手ひどく犯され馬車馬のように働かされる村から逃げ出した少女松子と竹乃がいきついた先は、なんと売春が黙認された私娼街‘玉の井’だった! 村でただ働きするより、お金をもらって体を売ったほうがマシだと開き直るふたり。<br />時代の流れに翻弄されながらも強く生きる娼婦たちのゆく末は――!?