――このくすぶった気持ちの名前を、私は知っている。<br />怜一と璃沙子を見て動揺し、歩道橋から落ちてしまった薫瑠。<br />幸い怪我は足の骨を折っただけで済んだものの、この一件から、薫瑠は怜一に対して猜疑心を抱いてしまう。<br />病院のベンチで泣く薫瑠。<br />どうして泣いているのかわからないウタは、そんな薫瑠を見て、傷つく彼女の姿をみる辛さを痛感する…