「愛おしいだけの愛なんていらない」とある村の外れの山奥に、’白面様’と呼ばれる神様が住んでいた。<br />白面は、痛みも悲しみも、苦しさも寂しさも、あらゆる負の感情を果実にして捨てる力を持っていた。<br />ある日、一人の幼い人間が白面に拾われる。<br />彼は立派な青年に成長し、いつしか白面に淡い気持ちを抱くようになっていた。<br />しかし、青年は数年前から身体に異変を感じはじめていて――。<br />人間と神様が紡ぐ、新しい愛と恋の物語。<br />【描き下ろしあり】