父の命で複数の男に体を差し出していた一条は、事情を知って父と取引をした財前に連れ出され、共に生活することになる。<br />その境遇故、誰一人信用することなく生きてきた一条。<br />しかし自分を案じ、守ろうと身を削る財前にだけは、心を許すようになっていった。<br />財前との日々は優しく穏やかで、一条の心には次第にある感情が芽生えはじめ――?