──早川の3年間 ちゃんと見ときゃよかった旧校舎屋上の扉を開くと、気持ちよさそうに歌を口ずさむ早川がいた。<br />屋上以外では会う事のない奇妙な関係だった。<br />だけど、「あの日」から早川が屋上に来ることはなくなった。<br />今でも時々、最後に見た早川の顔を思い出す。<br />偶然か必然か、止まっていた時間が動きだす──…!3年の空白、めぐりあい、合わさる時間、新鋭・苑生が描くモラトリアムラブ