‘ある日、トラウマが落ちてきた’。<br />少年は愛する人を失った。<br />そしてまた、彼は失う。<br />――野呂 雅史の母親は彼が中学2年生の時に自殺をした。<br />その事件を境に生きる事に対して鈍感になってしまった‘ノロ’。<br />夏休みを間近に控えたある日、小学生の頃からの親友・音成 晶はノロから一本の電話を受ける。<br />珍しい呼び出しにアキラがノロの部屋へと駆けつけると、そこには全身火傷の少女が横たわっていた──。<br />