一九七四年晩春 夏の甲子園大会の予選がもうじき始まろうとしていた―――コントロール抜群で武蔵中学のエースだった桜木雄は、球拾いや雑用を嫌い入学した東征高の野球部に入らず軽口を叩く日々を過ごす。<br />キャプテンの小田切はそれでも桜木の実力を信じ、不満を爆発させるチームメイトをなだめ彼を入部させるが…色仕掛けあり、男色ありの戦う青春の物語。<br />