「殺したい人は、誰ですか―――?」殺人が合法化された未来の日本。<br />凶悪、多様化した犯罪から弱者を守るため、「一生一殺法」(いっしょういっさっぽう)が制定された。<br />それは、一生に一人だけ殺人が許可される権利。<br />継父から虐待され続け、生きることに絶望した小学6年生や動物の虐待・殺害動画を流していた男に大切なペットを殺された家族、いじめにより、不登校になった女子高生から殺益申請がされた。<br />これらが、受理されれば殺益執行委員が対象者の執行に向かうのだが―――。<br />