「今すぐボクと’遊んで’や 人助けやと思って」面倒事を押し付けられては、人当りの良い笑顔で受け入れていた環。<br />今夜もまた、夏祭りでひとり店番をしていると、絡んできたのは黒い羽根と尻尾をつけた関西弁の男。<br />訊くと「慰めてくれるヒト」を探しているという。<br />男は言葉巧みに、公園の繁みへと環を招き…。<br />真夏の夜に出会ったのは、欲望に誘う本物の悪魔か、それとも――?