「私のしってるキスとちがう…まるで共喰いしてるみたい…怖いのに、目が離せない」私は5年前の嵐の夜にママと兄のような存在の麗ちゃんが、ふたりとも裸になって抱き合っているのをみた。<br />あれは夢だったのかもしれない…いつもそう思うようにしていた。<br />ある日麗ちゃんとふたりっきりになることに。<br />外出するママから、「楽しんでらっしゃい、ママのように」と言われた私の脳裏に、あの嵐の夜の光景が思い浮かび…。<br /> (C)伊吹美里/秋水社ORIGINAL