「痛い…っ。<br />やめ…て」という懇願と、保健室のベッドがギシギシっと壊れそうな音が響く。<br />まっさらなシーツへとベタベタしたものが広がっていく。<br />それが俺の初体験の記憶。<br />部活で怪我をしたことがきっかけで、俺は保健室へと通いだした。<br />保健室には先生がいるからだ。<br />笑顔も触れる手も優しい先生に、俺は憧れていた。<br />あの日、先生が本性を見せるまでは―…。<br />