僕と大久保くんは毎週金曜、新大阪発の最終便で一緒になる。<br />はじめて会った時、その目は真っ赤っかだった――。<br />同級生同士ということしかお互いを知らないけれど、ゲーム対戦して子供みたいにはしゃいで、大人になってできたひさしぶりの友達にテンションがあがっていた。<br />そんな中、男とホテルに入っていく大久保くんを見かけてしまう。<br />踏み込まないのが大人のマナーなのだろうか……。<br />表題作に加え、全5作品を収録した短編集。<br />