妻が不倫相手と心中してしまった作家、きさらぎ。<br />その不倫相手の愛人であった、むつみ。<br />面白半分に騒ぎ立てる世間に辟易として、けれども、一人で居るのは嫌だったふたりは、共に暮らし始めた。<br />食事をし笑みを交わして一緒に寝る、少し自堕落ながらも平凡な生活。<br />いつしかそんな生活に耽溺していたことに気づき、きさらぎは不安に陥り始めて……。<br />