亡くなった師・宿木が開かずの書斎で監禁していたのは、性処理のために育てられた桃娘(とうにゃん)・福寿だった。<br />自分の命を顧みないほどに宿木に執着する福寿を救うには宿木が未完のまま遺していった遺作『殻の籠』に隠されたメッセージを読み解くしかない。<br />それに気付いた林堂は、塞ぎ込んだままの福寿をとある場所に連れて行く。<br />それぞれの想いが絡み合う究極の愛の物語、堂々完結。<br />