旧家に生まれ不自由なく、仲が良かったはずの兄弟。<br />しかしその関係は蔵での事故をキッカケに崩壊した。<br />「いっそ息を止めてしまおうか…」弟芳臣は周りの不幸は自分のせいだと思い込み殻に閉じこもる。<br />ところが月の光に誘われたある日一歩を踏み出し――…。<br />自分の居場所を探してもがく少年の物語。<br />