とある山村に、世に知られぬ「フクロミコ」なる風習がある。<br />村の娘が身を捧げる奇習で、努めを終えた娘は村を出ねばならない掟だ。<br />理子は現在30代半ばで、製薬会社に勤めながら、同年代の彼氏と同棲しているが、彼女の故郷がその「フクロミコ」の行われる村で、彼女もかつて身を捧げた事のある当事者だった。<br />表題作を含む短編集。<br />