てくてくケンミ君
奄美を舞台に、釣りへの飽くなき追求心を持った一人の少年(小学生)が、次々と大物を釣ってゆく物語。
主人公のケンミ君は、勉強はまるでダメだが、釣りに関しては天才的。
どんな悪条件でも、いろんなアイデアを使って釣り上げる。
島の釣り人はもちろん、ヤマト(本土)から来た腕自慢の釣り人達も、最初はバカにしても、最後はその腕に舌を巻く。
釣り人は、とかく自分だけ釣れればいいと考えがちだが、ケンミ君は、友達や仲間のためにも自分の釣りの知識やテクニックを惜しみなく伝授。
そこが、自分勝手な釣り人達に感動を与える。
作者の山鈴水紀自身、徳之島に住み、奄美の人々の考え方、習慣、自然に精通しており、描かれる奄美の人々の生活、奄美の自然がリアルで、「読んでいるだけで心が癒され」「まるで、自分が少年の頃にタイムスリップしたような、爽やかな読後感がある」と言う読者からの投書が多く寄せられる作品。
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