時は大正和。<br />帝都にはひそかに危機が忍び寄っていた。<br />幼なじみの薬屋で働かせてもらっている少年・左月には、飲んだくれで病弱な、どうしようもない父親がいた。<br />父の借金のせいで廓に売られた妹・孝水の身請けを夢見ていたある日、左月は異形の化け物と、それを真っ二つに成敗する可憐な少女と妖しい紳士を目撃する。<br />人の心が歪むとき、絆という名の糸がもつれて異形が帝都に現れるというが――!?