四月一日(わたぬき)の依頼を終えた後、陸王(りくおう)は自分の目的を果たすため姿を消してしまった。<br />陸王の身を案じながらも、‘記憶を運ぶ’という新しい依頼を一人で受けた風疾(かざはや)は、指定された場所で、自分と同じ苗字‘栩堂(くどう)’と書かれた表札を掲げる大きな日本家屋を発見する。<br />そこで出逢ったのは、藤の木から現れた琥珀(こはく)と名乗る小さな天使だった。<br />