刑務所帰りで世間から冷たい視線を浴びる兄とその兄を慕う腹違いの妹が周囲の大人たちに翻弄されつつも、お互いを求め合い健気に生き続ける。<br />迫り来る不幸を背負い、運命の川に流され続ける悲哀のドラマ。<br />稀代の劇作家梶原一騎と繊細なタッチでは右に出る者のいない松久由宇が描く、もうひとつの愛と誠。<br />見直されるべき傑作だ。<br />