15歳の夏、中学最後の夏休み、夏生ははじめてキスをした。<br />名前も、声すらも知らない男の子。<br />図書館で指先が触れて、視線を交わした瞬間、爪先まで電流が走った。<br />残ったのは、指先のしびれと唇の感触…。<br />あの日から、夏生の手足はシビレたままだ。<br />その感覚が消えないから、夏生は名前も声も知らない彼を、2年間探し続けている。<br />おかげで夏生には、「男漁りの淫乱女」だなんて不名誉な評判が立ってしまって…?