鎌倉の呉服屋『花びし屋』の娘であるひとえは、家業を継ぐ気はなく着物にも興味がない。<br />しかし父が倒れたことでしぶしぶ店を継ぐことになる。<br />慣れない着物に不満がいっぱいのひとえは、番頭の直哉からお説教を受けてばかり。<br />直哉に反発するものの、やがて着物の美しさに気づきはじめたひとえは……。<br />表題作を含む全4編を収録。<br />