下町のバーに一人の男が立ち寄る。<br />汚れた身なりの男は、隣の席でたむろしていた男に喧嘩を売られたが、圧倒的な腕っぷしでねじ伏せた。<br />その喧嘩を見ていた猪又の老人に拾われ、佐伯組の用心棒をやることになった。<br />記憶喪失だという男は、次第に自分の名前、そして記憶を失った場所をを思い出していく。<br />そこは南の荒れ果てた土地にある――地獄門だった。<br />