花島五月は、五年間癌が再発しなければあと少し、生きながらえることが出来る――。<br />死を身近に感じた時、昔教師をしていた時に受け持った「救えなかった教え子」の顔が浮かんだ。<br />退院後、命のリミットまで再び教壇に立つことを決め、夜間の定時制高校で臨時教師となったのだが、赴任した初日に生徒がボイコットをしてしまい……。<br />他「あながたいること」を収録した珠玉の短編。<br />