雪花の虎
妹を守る。
それが兄の‘戦国’だった――天二十一年(一五五二年)、穏やかに一年の始まりを祝う景虎たち。
戦乱が絶えぬ中、束の間の休息と思われたが、武田晴信(後の信玄)の軍師、山本勘助がはなった「草」が越後に潜入…その陰は、隠居中の景虎の兄・晴景の周辺にも忍び寄る。
病弱、戦嫌い、家族想い。
時代と立場を誤り、生まれてきてしまった心優しい人。
景虎を女城主とし、陰ながら支えた彼にも、歴史に記されなかった戦いがあった。
さらに、景虎に助けを求め、関東から招かれざる客がやってくる。
いざ、新たな戦いへ――東村アキコが描く本気の大河ロマン。
女・上杉謙信一代記、第6集!
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