バイエルン王国がドイツ帝国に併合された19世紀半ば。<br />自分ひとりのためだけに歌劇や芝居を上演させ一生独身を通した、美貌のバイエルン王・ルートヴィヒII世は豪奢な夢の結晶・ノイシュバーンシュタイン城の中でひとり、夢と現のはざまを彷徨っていた。<br />「私はすべてにおいて永遠の謎でありたい」そう遺したルートヴィヒII世の物語は、いま終演の時を迎える──。<br />