海底(みなそこ)の記憶を胸に抱き、想うは美しき花(きみ)の姿-- 浪の下に沈んだ幼き天皇・言仁(ときひと)。<br />水底にそびえる綿津海(わたつみ)の城で、撫子とその兄の龍神とともに血筋を忘れ、心穏やかに生きていこうとするが、龍神は言仁をひとり地上ヘ残して去ってしまい…!?幼き帝の数奇な運命を描く歴史ファンタジー、堂々完結!