学生時代からの’親友’である蟹喰菜々生(がにはみ・ななき)のマンションを訪ねるワタナベは、少々’痛い男’だ。<br />やがてワタナベは気づく。<br />妻の過去に蟹喰がいたことを……!? 不条理と必然が織りなす悲痛な物語の果てにあるのは、凄惨な絶望か、生きる勇気か……。<br />表題作「非怪奇前線」+後日譚「非怪奇前線 The After」のほか、1998年発表の幻の短編「きりんは月を食べる夢を見るか」を収録。<br />