哀愁荒野
浅草・雷門。
祭りで賑わう街に、一人の男が現れた。
その男を見た若い衆たちは、皆目を見合わせヒソヒソと話し始める。
居酒屋を営む町衆のヒロイン・京子が、男を見て叫んだ。
「おにいちゃん!」男は六年前にここ浅草で‘事件’を起こして捕まり、網走刑務所に送られていた竜之介だった。
京子と帰宅した竜之介を待っていたのは、母の手酷い縁切りの言葉と、弟の厄介者をみるような目。
疫病神と罵られた竜之介は独り、家を後にする。
隅田川のほとりで六年前を思い起こす竜之介だったが……巨匠・梶原一騎の紡ぐ、哀愁に満ちた男の生き様!
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