僕が峠にさしかかった頃、もう日はとっぷりと暮れていた。<br />泊まるところもなく、下手をすれば行き倒れ……と不安に思っていると、向こうから人がやってくる。<br />これ幸いと宿を借りることになったのだが、なんと相手はオニだった。<br />やがてオニの友人まで現われて、僕は絶体絶命の大ピンチに――ダンス好きの気のいいオニが愉快な「夜のタンゴ」ほか、日本を舞台にした‘ほのぼの夢譚’全6篇を収める、傑作コミック集の第3弾。<br />