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小説家の夢はケダモノの夢(単話)

いつも怖かった。
捨てられて、一人になる事が。
誰にも必要とされず、誰の記憶にも残らず、この世に存在している事が。
だから成悟さんの言葉が本当に嬉しかった。
自分が産まれて来た事、赦されたみたいで…。
この人の中にはちゃんと…自分が生きている。
だのに俺は、これから成悟さんを裏切ろうとしている。
そうする以外の生き方を、俺は…知らない。




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