1960年──春。<br />’世界のナオミ・ウエムラ’が、冒険への第一歩を踏み込んだ。<br />そして、山の世界に導いてくれた友人・小林との出会いの時でもあった。<br />同期で明大山岳部に入部した植村と小林。<br />小林の存在に導かれるように、植村は山へのめり込んでゆく。<br />「極限の世界に俺は’自分の王国’を見つけるのだ」。<br />この物語は植村直己の明大山岳部入部からゴジュンバ・カン初登頂までの記録であるとともに、ふたりの友情の物語でもある。<br />