いらっしゃい。<br />本屋が本読む閑古鳥ですよ。<br />――古本屋『荒川堂』の女店主が楽しみにしているのは、手柄もたてず出世もせずの元刑事「涙さん」の昔語り。<br />それは、人の愛と憎悪、情念と執念の物語――。<br /> 第1夜 叫ぶ女/第2夜 子守歌/第3夜 楚囚之詩/第4夜 婿さん/第5夜 骨壺滝/第6夜 霧の宿/第7夜 花子