カルト教団に拉致された芦谷透は、後継者たちとの争いを潜り抜け、狂乱の神殿から脱出した。<br />教団が放った追っ手は「同じ傷を持つ者」たち……? 樹海の奥深くで明かされた’奇跡’の真相、それは守りたい人を守れないという絶望。<br />疑惑と信頼、服従と不屈、憎悪と嘲笑が交錯し、目前にした自由という美酒を打ち捨て、再び暗闇の洞窟へ足を踏み入れる。<br />汚濁の地下神殿で、それでも抗う透に、最大の試練が訪れる……。<br />