君が僕らを悪魔と呼んだ頃
その少年は、15歳にして悪徳の限りを尽くした。
傷つけ、犯し、奪い尽くした……。
半年間の失踪を経て、記憶の全てを失ってしまった高校生、斎藤悠介。
記憶喪失なりに平穏だった日常は、ある日、突然、破られた。
次々に現れる過去を知る者、復讐者たち。
覚えのない咎で断罪される瞬間、死肉に突きたてた刃の、幻を見た。
━━さて。
俺が殺したのは、どこの誰だ? 謎と暴力の記憶喪失サスペンス!結末を待たず、街に雪がやってきた。
恩田を追って、10年ぶりに東京の地を踏んだ悠介を襲う、過去と真相。
会澤の企み、実母の変節、環との再会、一ノ瀬の奮闘、悪魔の暗躍。
手ひどい裏切り、傷だらけの心と身体。
疲労はもう、拭いようがないほどだった。
──それでも。
救わねばならない人たちがいる。
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