僕の世界と、君の世界は、何%重なっている?娘の友達・古都との秘密の関係は、ついに終わりを迎えた。<br />「おかしい」「変」「普通じゃない」娘の哀しい叫びは、誰が聞いても真っ当で、明らかに悪いのは自分のほうだった。<br />でも、‘普通’ってなんだろう――。<br />人は他者と、いったいどれくらいの価値観や倫理観を共有できているのだろう。<br />再びどん底まで堕ちた時、娘の友達のことが脳裏に浮かんでしまう僕は、やはり‘普通’じゃないのだろうか。<br />いや、そもそも、僕と彼女ですら、本当に同じ景色を見ているのだろうか――。<br />