日本の夜明けは、江戸の暮れ。<br />刀、喪くしたお侍、「斬る」も「生きる」も風まかせ。<br />明治新政府許すまじ――不平士族が政府要人の暗殺を企て、震撼する帝都。<br />しかし男たちがいたずらに流す血のかたわらで、女たちの涙もまた巷に流れる。<br />急変する歴史の裏で綴られる「人間」たちの物語に、我らが主人公、元・同心の千羽兵四郎が寄り添い、斬りこむ。<br />そして、元・新選組など多様・多彩な人物がひしめく警視庁の実像が露わとなる――。<br />