結婚一年半、三十一歳にして年上の夫に先立たれた絹代。<br />ろくに働いたこともない‘箱入り’の彼女が悲しみのどん底で受け取った亡き夫の遺言書は自分と出会う前に書かれたものだった。<br />財産分与先は、隠し子と愛人…!? ‘終活’を怠った夫が彼女に残したもの、そして彼女が見つけた「幸せ」とは? 女性の生き様を描く珠玉の物語──