「チェンジはおしまいだ」 ――傷つき、追い詰められたヒナを前に、そう切り出すレン。<br />脳裏に過るのは、自分が「特別」だと知った幼い時から今日までの、苦しみ抜いてきた日々の記憶だった。<br />ヒナとの入れ替わりを無邪気に楽しんでいた子供の頃から、同性への気持ちを押し隠し、本当の自分を偽って過ごす思春期。<br />普通の幸せを諦めかけていた時に訪れた、マコトとの出会い――。<br />秘密の魔法がくれた切ない痛みに苦しむ、ヒナとレンの決断は…?