憧憬のアトリエ(単話)
美術高校の彫刻コースに通う樋口は、女子率の高い中の貴重な男子というだけでなく、その端麗な容姿で校内でも知られる存在。
ただしマイペースがゆえに人に興味がないと誤解され、コミュ障気味。
一方、油絵コースの鶴見は陽キャよろしく人当たりの良さそうな印象なのに、絵のことになると「男に抱かれた経験すらないおれには’それ’が理解できない!」と、変態的なまでの探究心を滲ませるギャップの持ち主。
ある日、校内の廊下に展示されていた鶴見の作品に魅入った樋口は、引き寄せられるように鶴見本人を尋ねる。
褒められ、素直に喜び、次は同じ題材で「あれよりもっといい絵を見せてやるよ」と笑った鶴見に謎の感情を覚えた樋口は、’彼の最高の絵を見る’という自分の望みのためにも「協力しようか」と申し出る。
その題材は――悶える情婦。
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