真綿で首を締められるような毎日だった。<br />一家七人の経済的支柱として、駄菓子にひとしい貸本漫画を描き続ける責苦。<br />芸術的な漫画を志し焦燥する「義男の青春」。<br />浮気した恋人を恨み、ブロバリンを発作的に飲むが死に切れず、我が身のやりきれなさから滂沱の涙を零す、売れない漫画家の自己憐憫「別離」など14編収録。<br />現実と夢、日常と狂気の領域を融通無碍に往還する、つげ漫画集第二弾。<br />